肺がんにオメガ3は効果的なのか?
肺がんとオメガ3
http://goo.gl/KHJMkB
対象になったのは46名の非小細胞肺がんの患者さんです。うち31例は標準治療(カルボプラチン+ビノレルビンまたはゲムシタビン)を受けました。15例はそれに加えて魚油(EPA+DHAを2.5g/日)を摂りました。
まず反応率を比較すると、標準治療群の反応率25.8%でした。これに対し、魚油を併用した群の反応率は60.0%と、著しく高まりました(P=0.008)。
臨床診断で有用性が認められた例も、標準治療群の41.9%に対し、魚油を併用した群では80.0%と、有意差がありました(P=0.02)。
1年後の生存率は、標準治療群が38.7%、魚油群が60.0%と、魚油群が高い傾向にありました(P=0.15)
http://goo.gl/u0RNcF
「ω(オメガ)3脂肪酸摂取でがん発症は防げない」
肺がんに罹る人は多く近年でも減少傾向にはありません。
しかも、死亡数では全がんのなかでトップという難しいがんでもあります。
この死亡率の高さは明らかに有害な喫煙と肺がんが非常に深い関係があるためと思われます。
今回はそんな肺がんにオメガ3は効果があるのか調べてみました。
効果があるとした報告がある一方、数十個の研究を検証したうえで効果はないとする報告もありました。
オメガ3について調べていて、「効果がない」とした報告を見るのは珍しいことです(今人気ですから)。
報告が2006年と少々古いために、まだ「オメガ3=神」といった風潮に毒されていないために貴重な意見とも言えます。
しかし、この報告でもオメガ3が肺がんを悪化させるとは結論付けられてはいません。
まとめ
今回紹介しました「オメガ3は肺がんに効果がある」とした報告も、対象が46名の研究なので信頼度が高いとは言えません。
特に肺がんの発症は喫煙や環境汚染による肺へのダメージと深く関わっているので、オメガ3がもたらせる効果もそれほど高くない気がします。
肺がんとオメガ3に関しては、今後のさらなる研究に期待といったところでしょうか。
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